忍者ブログ

DANCE OF DEATH

※画像・記事の無断使用及び転載禁止。DO NOT post my photos either on any social networking service or other website.

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

造形工作アイデアノート


仙台市民図書館で何気なく借りた本なんですが、これがもう思っていた以上に充実した内容で、ジャンルやプロ/アマ、作風に関わらずハンドメイドクラスタは必見でした。

本書は、広告などで活躍する造型ユニット「パンタグラフ」さんが、基本的な造型手法について材料の特性からそれぞれの加工方法に至るまで詳細に解説したHow To本です。




取り上げられている素材は、スタイロフォーム、MDF、プラ板・プラ棒、オーブン粘土、アリモノ(既存のパーツや廃材など)、カタドリ(型取り)、塗装。つまり何を使うかから始まり、それらの加工、完成後の型取りと複製、塗装仕上げと、全ての行程が解説されているというわけです。そのいずれもが「かゆい所に手が届く」丁寧さ。もうこの部分をご覧頂ければお分かりでしょう。


カッターでプラ板を切ったときの注意点まで。こんなところまで説明すんのかよ!という細かさです。


私的に嬉しかったのはオーブン粘土の使用例として「スカルピー」が取り上げられていたことです。ハンドメイド系だとカラーバリエーションが豊富なFIMOはよく取り上げられるんですが、肌色やグレイ、黒、白と地味な色しかないスカルピーはハンドメイド界隈ではマイナーなんですよね。フィギュア製作、特にクリーチャー系のキャラクターを作る人には鉄板中の鉄板粘土なのですが。こちらも、どうやってこねてどうやって形を作るのか、納得いく形に仕上がったらどのようにしてオーブンで加熱して程よく硬化させるのかが詳しく書かれていました。この本をきっかけにスカルピーユーザーがもっと増えてくれないだろうか…










あと非常に参考になったのが、既存のパーツや廃材を作品作りに生かす「アリモノ」のページ。これをこう使うか!と目から鱗が落ちるような作例の数々。しかも後から切ったり貼ったりと激しく形を変えたりせず、もとの形を活かして全く別のものに変えているという。でもこの応用力は常日ごろからものを観察し、「これをこうしてあれにして…」と脳内シミュレーションを繰り返さなければ身につかないのでしょう。


饅頭やカロリーメイト、シュウマイといった本物の食品をジオラマで食料として使用した例。これはシンプルだけど笑ってしまうw 広告の場合、使用する写真さえ撮影できればOKなので作品の耐久性を気にしなくていいから、終わったら使った”小道具”を食べられますね。




自分とほとんど同じ手法だったシリコンを使用した型取り法。いちいちプラ板を切って壁を作るのが面倒なのでずっとブロックを使っていたのですが、これの方が歪みもないし繰り返し使えるしでメリットしかないんですよね。型の側面にブロックの跡が付いても別に不具合はないし。


久々に見た!インレタ!これ今時誰が何に使うんだよ!と思いますが、どっこい模型界隈では未だ現役だったりするんですよね。デカールよりも大きく丈夫で、自作するより買った方が楽で安上がりなやつ…と考えると、インレタもまだまだ使えます。






他にも、パンタグラフさんの工房で実際に使用している自作のツール類や製作現場の様子に…





実際に企業広告に使用された作品の製作過程などもあり。Googleの日本語キーボードはSNSでもかなりバズったので覚えている方も多いのではないでしょうか。

…と、このように全ハンドメイドクラスタにとって参考になりまくりな本なので是非読んでみて下さい。もう私は図書館で借りてタダで読んだものの、参考書として買って手元に置いておいた方がいいんじゃないかと思い始めてます。


造形工作アイデアノート―オトナのための工作本

PR

Ad

Search

Site's QR code

Twitter Timeline

Ad